聞き取れるのに話せない?リスニングとスピーキングのバランス
「英会話を習い始めて○ヶ月経つのに、先生から “How are you today?” と聞かれたときに毎回同じ答え方をしてしまう。頭では『今日はこう返すぞ!』と思っていても、咄嗟に出て来るのは同じフレーズばかり。」
という悩みを相談されました。
これは私も経験したため、痛いほど気持ちがわかります。そして、この経験をしないと英会話の上達は無いと思っています。
今回はそんな悩みに対して私なりのアドバイスをさせて頂きます。
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英会話を学ぶ上で念頭に置いて頂きたいのは
- 覚えた単語でも自然と会話で使えるまでには時間がかかる
- リスニングとスピーキングの実力は必ずしも同じスピードでは上達しない
- ワンパターン上等!知っている単語は繰り返し使う
ということですが、これらを詳しくご説明します。
Contents
英会話はとりあえず知っている単語を使いまくる
覚えてからも自然と出て来るまでにはタイムラグがある
当たり前ですが、英語で話そうとした時にいきなり知らない単語は出てきません。
リスニングで聞き取れるようになった単語が蓄積され、やがてそれが自然と会話時に出てくるのです。
赤ちゃんが言葉を覚えるのと同じ!
英語の聞き取りと発音は全くの別物です。
丸暗記したのに出てこない?英語の語彙力をうまく利用するにはにも書きましたが、「知っているはずの単語が口から出てこない」と悩み相談をされることが多々あります。
しかしそれは英語という言語を考えてみれば当然のことで、話す練習をしなければ使えるようにはならないのです。
例えば、日本語は平仮名を読むことができれば発音も可能です。
- あめ
- こあら
- ありがとう
「あ」は、前後にどの平仮名が来ていようと「あ」の発音なのです。
しかし英語は違います。
- Hello の “e”
- Love の “e”
- Email の “e”
単語が変われば発音も変わるのが英語です。
聞いたことはあっても、自分の口で実際に発したことの無い単語を話すには、最初はとにかく意識しなければ出来ません。
発音に気をつけながら、そして抑揚にも気をつけながら、何度も何度も会話に使うことで定着し、やがて自然と出て来るようになるのです。
赤ちゃんも、お父さん・お母さんの言っていることを理解するところから始まりますよね。
「○○ちゃん」と呼ばれたらそちらを向いたり、手をあげたりします。しかし自分の名前を発音できるようになるにはさらに年月が必要です。
新しい言語を勉強するということは、いわば赤ちゃんと同じ状態なのです。
リスニングとのバランスが取れない時期が一番辛い
聞いて分かるのに喋ろうとしたら出てこない・・・。
リスニングと同じレベルでスピーキングできないアンバランスな時期、それがどれくらい続くかは人それぞれですが、私は元々英語が苦手だったこともあり、少なくとも2年〜3年はその状態が続きました。アメリカで暮らしていても、です。
- 頭では分かっているのに言葉が出てこないもどかしさ
- 喉まで単語が出かかっているのに発音できない悔しさ
- いつもいつも決まったフレーズの使い回しで自分が嫌になる
しょっちゅう落ち込んでいました。
しかしそれは誰もが英会話上達の途中で経験することなのです。
いつも同じ返事でも気にしない!
冒頭の悩みとかぶりますが、学生だった時クラスメイトから
「サエコはいつも “How are you?” って聞かれたら “Pretty good” って言うよね」
と突っ込まれたことがありました。言われてドキッとしましたが、確かにそうでした。
少々落ち込んでいようと、何かに腹が立っていようと、誰かと会って “How are you?” と聞かれたら即座に “Pretty good” と笑顔で返していました。
これはもういわば反射になっていて、おそらく突っ込んだ彼は「そんないつも元気なの?」ということを言いたかったのだと思いますが、私は自分の英語力の低さを指摘されたのだと落ち込み、そこから相当引きずりました。(笑)
その後意識して “I’m good” とか、”I’m well” とか色々言うぞ!と意気込んだのですが、やはり反射的に出て来るのは同じ返し。私はもう一生挨拶で “Pretty good” としか返せない人間になってしまうのではないかとすら思いました。(笑)
しかしそれも数ヶ月経てば違う返事ができるようになったのです。それでもまだ「意識した状態で」でしたが、大きな進歩でした。
ワンパターンなフレーズばかり使ってしまっても、それはまさに「自然と」出て来る言葉が増えている真っ最中。せっかく出て来るようになった言葉を封印してしまっては勿体ないのです。
まとめ
最初は意識して話すことでどんどんスピーキング力のゲージは上がっていきます。
失敗を恐れず、ワンパターンを恐れず、発音の難しさを恐れず、何度も何度もチャレンジすることで、赤ちゃんだったレベルがやがて3歳児になり、小学生になり、やがて日常会話も物ともしないところまで達します。
時間はかかってもチャレンジし続けることで、確実に物にしていきましょう。
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