【アメリカ】追加書類要求に対応する際の注意点【ビザ申請・更新】
こんにちは!サエコです。今回はビザに関するお話です。
アメリカのビザの新規申請、もしくは更新中に「Request for Evidence」という手紙がUSCIS(移民局)から送られてくることがあります。
これは最初に送った書類に足りないものがあった場合など、追加で提出すべきものを示唆した手紙です。
「移民局から何か来た!もしかしてビザ落ちるんじゃ・・・」とパニックになりそうですが、そこは慌てずに対応しましょう。
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移民弁護士に依頼している方は向こうが上手くやってくれるはずですが、中にはご自分でビザの申請・更新を行なっている人もいるかと思います。
というわけで、今回は「Request for Evidence(通称 “RFE”)」に対応する際に気をつけたいことをアドバイスしたいと思います。
Contents
USCISからのRequest for Evidence(RFE)
冒頭に記載した通り、米国ビザの審査中、USCIS(米国移民局)が追加の情報や説明を求める場合に発行される通知を「Request for Evidence(RFE)」と言います。
RFEにはビザの審査を行うに当たって不足している書類などがリストされていますので、それに対応する形で追加の書類一式を改めて揃えて郵送する必要があります。
通常RFEは一番上に青色の紙があり、そこにいつまでに返送すべきか締め切り日(deadline)が記載されています(下画像参照)。
こちらの「I-797E/Notice of Action」の二ページ目以降に何が足りていないのかが記載されているページが続きます。
上の画像だと青い紙は「Page 1 of 4」と書かれていますので、あと三枚ページが続いていることになります。
不足資料は人それぞれ
二ページ目以降に記載されている内容は、時たま前後で同じようなことを言っていたり、「それは一度目の資料の時に出したのに!」など、既出にも関わらず同じ資料をリクエストされることもあります。
これは、弁護士に頼んでいる方はそうそうそんなことはないと思いますが、ご自身でビザの手続きを行う場合にありがちな「資料の見辛さ」も原因の一つになります。
移民局の職員が分厚い資料を見ていく中で、何の目印もなくドン!と紙の束を適当に提出するだけでは十中八九正しい情報を見つけてはもらえません。
あくまで私の予想ですが、移民局側も一言一句全てのページを見ているわけではなく、カバーレター(見出し)に沿って必要な情報を探し、もし見つけられなかった場合は審査もそこそこにとりあえずRFEお発行するような流れかと思っています。
周囲を見ても結構な割合でRFEが来た話を聞きますので、ほぼ儀式的に一旦は突き返されると言っても過言ではないかも知れません。
もちろん、弁護士が出してくれた書類でも説得力が弱い場合はRFEが届きます。
「なぜその職場にわざわざそのポジションが必要なのか(レストランなのにウェブデザイナーを雇おうとしている等)」を証明するため、大学教授やその道のプロなどから追加で手紙や推薦状を書いてもらう必要がある場合もあります。
RFE=ビザ却下ではない
先述した通り、多くの場合は儀式的に送られてくるRFE。
移民局からの追加資料要求となれば、自分のビザが通らないんじゃないかと心配し、まるで「この世の終わり」みたいな気分になりがちですが、決してパニックになったり、落ち込んだりする必要はありません。
移民局は最初の資料を見た時点で申請者を落とそうと思えば落とせます。
しかしRFEが来たということは、二度目の資料提出の「チャンス」とも言えます。
落ち着いて締切日までの時間を逆算し、弁護士に相談したり、足りない資料を確実に揃える努力を行いましょう。
追加資料提出までの時間はどれくらい?
ケースにもよりますが、通常RFEの締め切りまでは通達が出された日から数えて30〜90日が設けられています。
大切なのは一枚目に記載されている締切日を厳守することです。
締め切りが守られなかった場合、ビザの審査が却下されてしまう可能性も十分にありますので、くれぐれも遅れて提出することのないようにしましょう。
ちなみにRFEの締め切り日は、移民局が追加資料の封筒を受け取らなければならない日であって、有効な消印の日付ではありませんのでご注意を。
追加書類は一回で送ること
RFEが届いた場合、先ほども書いたようにその時点でビザが通らないことを心配をする必要は全くありません。
しかし、追加資料を送る機会は一回しかないと真剣に捉えましょう。
「RFEは何ページもあるから、ちょっとずつ揃えて送れば良いや」なんてことのないように、全て揃えたら後述する方法で「見やすい資料」にして速やかに移民局へ送ります。
移民局が回答を受け取った後、最終的な裁決を進めますが、複数回に渡って資料が送られた場合、最初に届いたもの以外は考慮してもらえない可能性も大いにあります。
ただし、締め切りを守ることがプライオリティですので、期限までに要求されたすべての書類・証拠を集めることができない場合は、例え部分的な回答になってしまっても送る方が適切です。
無回答のまま締切日を過ぎるよりも、途中まででも揃えたものを出した方が評価という点では上です。
不明な場合は弁護士に相談!
自分でビザの手続きを行ってRFEが届いた!もうお手上げ!でもこんな途中から弁護士に任せても良いの?と思われるかも知れませんが、全く問題ありません。
無料コンサルを実施している弁護士事務所も多く存在していますので、まずはメールでも電話でも、相性の良さそうな弁護士を見つけて状況を説明。続きを請け負ってくれるかどうかを確認していけば、必ずRFE以降対応してくれる弁護士が見つかります。
RFEの中には、特定の書類に対するシンプルで明確なリクエストが記載されていることもありますが、一方で漠然とした説明で何が求められているのか分からない文章や、複雑そうな表記が入っていることもあります。
不確かな場合は、やはり「トリック」を知っている経験豊富な移民弁護士に相談すべきです。
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RFE用の資料を自分で用意する場合
ここからはお金は無いけど根性はある!という方々のために、RFEに自分自身で対応する際のポイントをいくつかご紹介したいと思います。
ちなみに今からご紹介するのは全て移民局のウェブサイト上で見つけることができるヒントですので、移民局が直々に推奨しているファイルの仕方です。
RFEはコピーを二部作っておく
一つは「どこに何の資料を当てはめるか」等、メモを書き込んだりハイライトしたりする「記録用」。もう一つは原本のコピーとして自分の手元に置いておく用です。
移民局から送られて来たRFEの原本は、追加資料をまとめた後に「最初のページ」として一番上に乗せてから提出しましょう。
USCISから何が要求されているのか理解する
RFEを慎重に読み進め、移民局が要求している追加の証拠を明確にします。
移民局というのはあらゆる事柄において「はっきりと証明する特定の書類」が必要です。
一から百まで説明する資料作りを
例えば、ご自身がビザを要求している業界の大物とお仕事をしたことがあると言っても、ただその事実を文章に書くだけでは伝わりません。「それは誰なのか」「どうすごいのか」といったことを証明しなければいけません。
仮にそれがアカデミー賞受賞暦のあるレオナルド・ディカプリオのような俳優だったとしても、年俸何億円のプロのアメフト選手だったとしても、超売れっ子フォトグラファーだったとしても、その人のプロフィールが書かれたインターネットのサイト(Wikipediaなど)を一緒に添付して提出する必要があります。
「有名な人」や「権威のある人」から推薦状や手紙を書いてもらった場合もやはり、なぜその手紙にバリューがあるのかということを示さなければなりません。
大学教授に書いてもらったのであれば、その人の著書や経歴、受賞歴など、出せる情報はとにかく提出しましょう。
要は、その人たちのことを全く知らない人、子供や、外国人であっても「ああ、この手紙を書いた人はこんなに凄い人なんだな」と思わせられるだけの「説得素材」が必要であるということです。
RFEはテンプレート
「ビザが通るか否か」というのは、それぞれ違う種類のビザのガイドラインに「申請者は〜〜でなければならない」といった条件がたくさん存在しています。
この条件を満たしているかどうかが審査の際に見られるポイントなので、要は移民局のガイドライン(テンプレート)を端から端まで攻略すれば確実に通るはずなのです。
そして、これらのビザごとの「条件」を一度目の資料が満たしていない(または該当箇所が見つけられなかった)場合、「このセクションの書類が足りていない」といった書き方で通知されます。
RFE内に書かれている引用や小難しい見出しは、実際に移民局が用意しているガイドラインのテンプレートを利用しています。
このテンプレートはとても長く、最初の資料で足りている箇所は除外し、足りていないところだけをRFEに引用しています。
大きな見出しとしては、
- REQUEST FOR TRANSLATIONS
- ONE-TIME ACHIEVEMENT THAT IS A MAJOR, INTERNATIONALLY RECOGNIZED AWARD
など、大題が指定されてそれに準じた追加資料の提出を求められます。
まとめ
いかがでしたか?
色々と書きましたが、要は決まった条件がある中、それをどう証明するかがキーとなります。
内容はもちろんですが、提出する資料の見栄え(該当箇所を探し当てやすい等)もとても大切です。
ただし、どうしても不安な方は途中からでも構いませんので、弁護士を探しましょう。
みなさんのビザ申請・更新が無事に通りますように!
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