【アメリカで働く】正社員と派遣社員、日本の雇用形態との違いは何?

2018年4月7日

 

こんにちは!サエコです。

日本では最近「働き方改革」が国会・ニュースなどでしょっちゅう話題になっていますね。

日本にいる幼馴染と先日久しぶりに電話したのですが、彼女は結婚して子育てをしながら関東地方で「派遣社員」として日々オフィス勤めをしています。

先の「働き方改革」には派遣社員の働き方ももちろん含まれているかと思いますが、幼馴染から状況を聞いてビックリ。エレベーターやウォーターサーバー、給湯室は正社員でないと使えないと言うのです。

派遣の人は社員食堂を使わせてもらえないなんていうのは以前日本から来た人に聞いたことがありましたが、それすら半ば都市伝説みたいに半信半疑で聞いていたので、まさか本当にそんな状況があるなんて愕然としました。

幼馴染曰く「全く隔たりなく使って良いと言う派遣先もあるけど、今の会社みたいに『派遣社員=外部の人』っていう感じの会社も多いよ。」とのこと。もちろん福利厚生の対象外です。

一緒のオフィスで働く人は「仲間」と考えるのが普通だと思っていたのですが、あくまで派遣労働者は「よそ者」や「取引先」という目でしか見られないことが大半なのだと知り、日本の労働環境に悲しみを覚えました。

長年日本にバカみたいにはびこる悪しき「終身雇用制度」も崩壊しつつあるのに、企業はどういった形で今後「働き方改革」を実行してゆくのでしょうか?

というわけで今回は幼馴染との会話に触発され、日本とアメリカでの正社員・派遣社員の状況の違いをまとめてみました。

 

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私は決して「アメリカの雇用形態が最高!日本最悪!」と思っているわけでも言っているわけでもありませんし、アメリカにもたくさんの雇用問題が存在しています。

今回は「正社員と派遣社員」という雇用状態にフォーカスしていますが、どうも日本の特に派遣労働者が置かれている状況に違和感を覚えてなりません。

 

アメリカの派遣労働の現場

アメリカで派遣業務として一時的に雇用される場合、その仕事は「Temporary Job(テンポラリージョブ)」と言います。

アメリカでの派遣労働というのは特に専門職のニーズが多く、経理やシステムエンジニアなどで雇われるケースがあります。

派遣される流れは日本と同じで、人材派遣会社が雇用した労働者を派遣先に業務委託契約に基づき派遣する形です。

アメリカの派遣社員の給与

アメリカではそこまでテンポラリージョブ(派遣労働)が大きな問題になることはないのですが、これは「派遣」でも「正社員」でも給与水準は同じであるということが大きな理由の一つだと思います。

例として「エクセルを使った経理の仕事」「そこそこできる人」時給が15ドルだとすると、この「給与相場」は、仮に直接雇用で正社員を得た場合、その人のお給料を時間給に直した数字と同じになります。

これにプラスして派遣会社が取る分の金額が上乗せされるので、結果時給20、30ドル以上なんてこともあり得ます。

高くついても派遣が欲しい?

上の状況を読むと、「じゃあ正社員で雇った方がマージンとか取られないから安上がりじゃん」と思いがちですが、そこは訴訟大国アメリカ。人材を求める際、面接に落ちた人が少しでも「不公平感」を抱こうものならすぐに訴えられます。そのため、社員の獲得は時間をかけて丁寧に行う必要があるのです。

とはいえ、急に人が辞めたり新しいプロジェクトが発生したりと、「即戦力」が欲しい状況はもちろんあります。

こうした場合に文字通り「テンポラリー(一時的)」な派遣社員を入れることで、間を繋ぐことができるというわけです。

「一定期間だけ人を増やしたい」や、「今いる社員よりもレベルの高い人の力が『今だけ』必要」など、短期集中で働いて欲しい場合にはいちいち面接をして誰かを雇うより、最初から実力が保証された派遣社員を雇う方が効率的です。

このように「企業が多少コストが高くついても派遣社員を雇いたい理由」にはこうした状況的ニーズがあるのです。

 

日本ではコスト削減の派遣社員

一方、日本の派遣社員の状況はというと、「正社員=終身雇用」という考えの下「安く雇えるから」「一定期間が過ぎたら契約終了できるから」という理由で、言葉は悪いですが「使い捨て感覚」で派遣社員を扱う会社が多いのではと感じます。

正社員を雇うと「終身雇用」だけでなく、長くいるだけで「賞与・昇給賞与」があったりと、何かとお金がかかりますが、派遣社員であれば福利厚生から外したり給与を安く設定したり、都合の良い労働力を手に入れられます。

アメリカは転職大国

基本的にアメリカでは雇用側も働く側もお互いいつでも解約できる随意雇用(employment at will「アットウィル」)というものが存在します。

成績が悪い、だらしない勤務態度が口頭注意しても改善されない、遅刻の常連、転職、引越しなどお互いの理由、もちろん人種や性別の差別的な理由はダメですが、基本的には理由なしで自由に解約できる約束となります。

具体的な「契約期間」が決められた中では当てはまりませんが、正社員などの直接雇用である場合、アットウィルが前提となります。

さらに「転職=キャリアアップ」と考える人も多く、ポジション・お給料が上がる「他社からの引き抜き」も多いのがアメリカ。

「辞めやすい」かつ「転職文化」ということで、日本人のように一つの会社に固執して働き続ける人は非常に少なく、アメリカでは生涯転職回数が平均10回というデータも出ています。

 

今年は日本の派遣労働環境が変わる?

バブル崩壊以降、経費削減のために派遣社員を雇う会社が増え始め、今や簡単なオフィス業務だけでなく、「外国人英会話講師」など専門的な仕事を請け負う人も「派遣」の形態になることがあります。

冒頭でも言った「派遣は使い捨て」という惨状を回避すべく、「派遣社員として5年勤めた後は正社員になれる」制度が今からちょうど5年前に制定されました。

ということは2018年は派遣から正社員になる人が急増するはずだと思いがちですが、もともと経費削減のために派遣を雇い出した企業たち。正社員にしてなるものかと、派遣社員たちの「契約終了」が横行していると言います。

先述の通り、エンジニアや英会話の先生など「専門的な分野の労働者」であっても、「派遣」という雇用形態を取っている以上、他の派遣社員と同様「保障がない」や「身分が安定しない」ケースが多発しています。

少なくとも今年は働き方改革の中の「派遣改善元年」になって欲しいと思うのですが、どれほどの企業が実行するのでしょうか。

 

まとめ

日米で違った印象の「派遣労働」に関するお話、いかがでしたでしょうか。

終身雇用神話が崩れつつある日本、もっとフレキシブルな働き方ができるようになれば色々な問題が解決すると思うのですが、雇用側だけでなく働き手の意識改革含め、まだまだ時間がかかるのかもしれません。

 

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